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ブナの森

新緑のブナの原生林を歩く。
ブナの森の魅力は溢れる生命の気配だ。
植林された杉林が死の森ならば、ブナの森は生の森とも言え命で溢れている。
猛禽類を頂点に見る事が出来る豊かな森は、野生動物、鳥類、昆虫、魚類、菌類の全ての共存が見られる。
さらに天然のダムと称されるように、ブナ1本当たり5トン~10トンの水を保水すると言うから驚きである。
森は必然的に土砂の崩壊等は少なく、緑の堤防として天然の治山機能も保有している。

森を歩けば空気の美味さに気付き、何度も深呼吸してしまう。
広葉樹の森が発する酸素の量は天然の空気清浄機の様なものだ。
ブナは温帯域に生育する雌雄同株の落葉高木樹だ。
大きいものは高さ30mにも達するものがある。樹皮は灰白色で斑があり、きめが細い。
よく地衣類などが着いて、独特の模様のように見える。
その模様が醸し出す独特の雰囲気には神々しいオーラの様なものさえ感じる。
ブナは生長するにしたがって根から毒素を出していくのだという。
そのため、一定の範囲に一番元気なブナだけが残り、残りのブナは衰弱して枯れてしまうのだとか。
ところが、一定の範囲に2本のブナが双子のように生えている場合がある。
これは、一つの実の中に2つある同一の遺伝子を持った種から生長したブナなのだという。

日本では、低山の照葉樹林帯と、亜高山の針葉樹林帯の間にはブナ林が成立する。
雪が多い日本海側の山地と、奥羽山脈の背稜近くでは、純林に近いブナ林が広範囲に広がっていたが、戦後大規模に伐採されてしまう。
樹木が建築材としてのみ評価されるようになった時代、ブナは林業者に「利用価値の少ない木」と位置付けられてしまったのだ。
ブナは成長が遅く、花が咲き果実が付くのに30年~50年、そして長命は200年~500年と長い。
更に腐りやすい上に加工後に曲がって狂いやすい性質は避けられ、林業の高度成長政策ともいえる林野庁の「拡大造林計画」が昭和32年から4年にかけて実施されると、広範囲なブナ林は容赦なく伐採され杉ひのきの植林が進んだ。

眺望の無い森の中は、退屈かと思いきや発見に満ちていた。
湧水に舞う虫、朽ちた倒木の影に寄り添う茸たち、ウグイス、カッコウ、ホトトギス、さざ波のように押し寄せるハル蝉の声。
賑やかな森だけれど静けさとも感じられる私がいた。

(穂高通信54 とーちゃんの四方山話 番外編に加筆修正したものです)
IMG_4063.jpg

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No title

買ってきた角砂糖(角砂糖って情緒あるんよ)を、
八十三歳の母の嫁入り道具だった
六角形で真鍮の蓋のついた
江戸切子のシュガーポットに
カラカラと入れて、
カップボードに戻そうとした時、
奥の方に首をかしげて一冊の本が
こちらを見てました。

「センス・オブ・ワンダー」


本当に薄い本だから、
シュガーポットなんて放り出して
あっと言う間に読み終えて。。。

お気に入りだったので
いつでも読めるように
こんなキッチンに置いておいたんだっけ。。

「ふむふむ。やっぱし
自然だよな~~」なんて
なんだか語彙の貧相な感想を
つぶやきながら、
さてさてブログ訪問としますかってパソコンへ。

そしたらそしたら!
いきなり「ブナの森」かよぉ~~~~!
わーー!まさにこの文章と写真は
センス・オブ・ワンダー」!
研ぎ済ませれた感性に拍手で==す。

もうご縁感じてます。。。

こんにちは。

ブナの森、いいないいな。
そしてブナってそんな性格の持ち主だったなんて、
全然知らなかったです。

ヨーロッパでは森の女王と呼ばれながら、
毒もってるなんて、
さらに神秘的ですね。

「もしもわたしが、
すべての子供の成長を見守る
善良な妖精に話しかける力を
もっているとしたら、
世界中の子供に、
生涯消えることのない
「センス・オブ・ワンダー
=神秘さや不思議さに目を見張る感性」
を授けてほしいとたのむでしょう。
この感性は、
やがて大人になるとやってくる倦怠と幻滅、
わたしたちが自然という
力の源泉から遠ざかること、
つまらない人工的なものに
夢中になることなどに対する、
かわらぬ解毒剤になるのです。」

レイチェル・カーソン「センス・オブ・ワンダー」より。

私もブナの木に耳を押し付けて
ゴーゴーという水の音を聞いてみたいでーーす。





No title

クリエイティブな仕事に貼り付いていていて
思考が固まってしまった時なんぞに
何の期待もせずに森を歩くといい気がしています。
詰め込んだ知識で勝負しようなんて考えてた自分が
それはもうアホらしくなってね。
感じることをしなくなった大人の回路から排出されるものは
人の心を動かせるはずもなく・・・。


今、司馬遼太郎の「竜馬がゆく」を
ちびちびとやってるんですが・・・
これもまた僕の解毒剤・・・。
司馬さんの描く竜馬は24才過ぎても思想的に未成熟で
これから学問を始めるなんて言い出す始末です。
でも、司馬さんの描く竜馬像は感じる男なんですねぇ。
当時においての学問は哲学であって倫理や宗教に近い
いわゆる儒教の実践であったらしいのですが・・・
この時代の倫理道徳、皆同じ型の人間を作ることが
封建体制を守る上で重要であり幕府は諸藩に学問を進めていたということらしい。
結果的に竜馬は人間性で薩長同盟を成立させ
幕府に大政奉還までさせる男だから、
司馬さんは竜馬に知識の詰め込みなんてさせないようにもっていってる。
盟友の武市半平太の言葉を使い竜馬を愛情たっぷりで育ててるんです。
「その年で学問とは感服している、しかしほどほどがよかろうな
お前の生まれつきの珍しさが学問でうすれるかもしれぬ・・・」なんてね。
竜馬はどこまでも感性の人として描かれていく。
「センス・オブ・ワンダー」なんです。


ワンとブナ林を行く・・・
そのうち穂高で企画しようかなぁ。
子供の目線で・・・
子供の感性で歩いたら
物凄い発見の嵐なんでしょうね。
どれだけの木霊に出合えることか。

大人になること・・・とは
役に立たない事は捨てていくこと
あの日信じたことを捨てていくこと
そーじゃーない・・・と
ドンとデスクを叩いた10時過ぎのハイボールおやじでした。

プロフィール

と-ちゃん

Author:と-ちゃん
ようこそ「とーちゃんが行く!」へ!
穂高企画は埼玉県桶川市にあります。
弊社は人と犬が快適に過ごせるお庭を創造しています。ログハウス、各種造園工事など弊社にお任せください。また、弊社直営のドッグラン、カフェN36°へも是非おこしください。

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